雑学・豆知識

国民年金の免除は学生を卒業後どうすればいい?手続きは必要?

高校、大学、大学院や専門学校に通っている学生であっても、20歳を超えている人は国民年金保険料を支払う義務があります。しかし、学生の身分でなかなか国民年金保険料を支払うのは負担が大きいです。そんな学生のために、「学生納付特例制度」た設けられています。「学生納付特例制度」の手続きを行うことで、学生の間は国民年金保険料の納付を免除されます。

それでは、高校、大学、大学院や専門学校を卒業したときはどうするかしっていますか?

「自分で手続きして支払う必要がある?」

「何か免除をうけることができる?」

卒業後の様々な進路別に、国民年金保険料の支払いについて説明していきます!

卒業後に公務員になる学生の国民年金保険料の支払いについて

学校を卒業後は「国民年金第2号被保険者」になります。公務員の場合公共ざっくり言うと、厚生年金保険に加入したことになります。この場合は、就職先に年金手帳を提出するぐらいで、卒業する学生自身は特別な手続きは必要ありません。

厚生年金保険料を納付したとき国民年金保険料はどうなる?

国民年金保険料を納付してきた人は、厚生年金保険になり、「国民年金保険料は納付しなくていいの?義務なのに?」と思った人もいるでしょう。

ご安心ください。厚生年金保険料の中に、国民年金保険料が含まれているので、納付していることになっています。厚生年金の上積み分を余分に支払うことで、老後に給付してもらえる額が増えます。

公務員は厚生年金じゃなくて、共済年金じゃないの?

知っている人は、「公務員は厚生年金じゃなくて、共済年金だ」とおっしゃるかもしれません。しかし、2015年10月に法律が改正され、厚生年金に一元化されています。そのため、公務員も共済年金ではなく、厚生年金保険に加入することになっています。

卒業後に民間企業に就職することになっている学生の国民年金保険料の支払いについて

卒業後、民間企業に就職することになっている学生はどうでしょうか?

この場合も公務員と同じで、会社側が厚生年金への切り替え手続きをしてくれるので、特別な手続きは不要です。ただし、1点注意すべきというか、確認しなければならないことがあります。それは、「就職先が厚生年金保険に加入しているかどうか?」です。

色々と条件がありますが、事業所が厚生年金保険に加入する義務を負わない場合があります。入社したときにアナウンスされるかも知れませんが、自分で確認することを怠らないようにしましょう。

まとめると、厚生年金保険に加入している民間企業に就職する人は、「国民年金第2号被保険者」となり、厚生年金保険料を支払うことになります。厚生年金保険に加入していない民間企業に就職する人は、「国民年金第1号被保険者」となり、自分で国民年金保険料を支払う手続きが必要になります。

卒業後に自営業をすることになっている学生の国民年金保険料の支払いについて

卒業後に自営業をすることになっている学生の場合はどうでしょうか?

この場合、学生は卒業後「国民年金第1号被保険者」となります。この場合は、自分で国民年金保険料を支払う手続きをしなければなりません。毎月支払いをしなければならないため、結構手間ですね。

そんな人は、国民年金前納割引制度を利用してはどうでしょうか?最大で2年先の国民年金保険料まで、先に納付することができます。その際には割引がなされ、約15,000円ほど得することができます(年によって割引金額は変動します)。手間も省けて、安くすむなら、使わない手はありませんね!

卒業後に就職せず無職になる学生の国民年金保険料の支払いについて

卒業後に残念ながら就職できずに、無職のままとなる学生はどうなるでしょうか?

この場合は、自営業の方と同じで、「国民年金第1号被保険者」となります。この場合は、自分で国民年金保険料を支払う手続きをしなければなりません。実入りがなくて、国民年金保険料を支払うのは生活が厳しくなります。

そんな人は、「保険料免除制度」もしくは「保険料納付猶予制度」の利用を検討しましょう。

保険料免除制度は、その名の通り、保険料の支払いを免除することができます。免除期間中は国民年金保険料を支払わなくても大丈夫です。さらに、支払期間としてカウントされるので、支払わないぐらいなら、保険料免除制度手続きをした方がお得です。ただし、老後にもらえる年金の額が他の人より低くなってしまうというデメリットもあります。

保険料納付猶予制度では、その名の通り、保険料の納付に猶予を持たせてもらえる制度です。免除期間中も支払期間としてカウントされますが、猶予しているだけなので、老後にもらえる年金には反映されていません。そのため、第2新卒でも就職した後に、猶予期間の分を支払えば、老後に満額受け取ることができるようになります。

最後に

学生が卒業後に進む進路別に、国民年金の扱いをどうすればいいのか?について説明しました。国民年金保険を未納になると、老後にもらえる保険料が下がるだけではなく、催促状の送付・財産差し押さえなどといった事態にも直面しかねません。そうならないように、しっかり手続きをしておきましょう!

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